医療法人貴医会 貴島中央病院
医療・介護
1963年に開院した、大阪府八尾市の循環器専門医研修施設・総合医療施設。病床99床、診療科目14科を有し「私たちは患者様のよろこびを自らのよろこびとし、 より良い医療・看護を提供し、地域に貢献します。」を理念にかかげる。
〒581-0088 大阪府八尾市松山町1-4-11
大阪府八尾市の総合医療施設が
院内ICT化をクラウド管理で実現
2022 年7 月、大阪府八尾市に位置する貴島中央病院は、院内すべてをカバーできるようにWi-Fi 敷設を行った。同時に全部署で導入したPCにより、紙ベースだった多くの業務をICT 化して、業務効率を上げることが目的だ。Wi-Fi 敷設に抜てきされたのが、クラウド型ネットワーク管理サービス「Nuclias Cloud」に対応する無線アクセスポイント「DBA-2520P」と、ギガビットL2 スイッチ「DBS-2000-28MP」。導入するまでの経緯やその効果について、本院事務長の杉原直氏と、株式会社コムネットシステムで係長を務める太田志門氏に伺っていこう。
<POINT>
情報共有が紙からメールに変わって情報伝達が確実かつ快適に
看護師が院内のゲストWi-Fiでeラーニングを受講可能な環境に
保守する立場も安心。 分かりやすいNuclias Cloudの管理画面
保守する立場としても安心できる
Nuclias Cloudの見やすい管理画面
業務効率化を実現すべく、院内にWi-Fiを導入した貴島中央病院。その舵を切ったのが、2021年3月に本院の事務長に着任した杉原直氏だ。ICT化が遅れていた本院の旧業務体制について氏は語る。
「従業員の出退勤やカルテの管理など、現状は多くの業務が紙ベースで行われています。外部からの連絡手段にファックスが用いられていて、メールを使う文化はなかった。院内でインターネットにアクセスできるのは、総務課にあるパソコンだけだったんです。そのため多くの従業員がそのパソコンを使うために総務課を訪れるので、総務課はパソコンを使う仕事が滞ってしまいますし、さまざまな人が行き交う部屋で、機密性の高い話をすることも難しかったんです。また、行政や保健所からきたファックスを必要枚数コピーして、別部署の担当者に手渡しするのも手間になっていましたね。ICTで効率化できる業務が数多くあり、業務を効率化できていない現状ではいけないと思ったんです」
杉原氏が目指したのが、各部署でパソコンおよびWi-Fiを活用する業務形態の改革。氏がその相談を持ちかけたのが、株式会社コムネットシステムの太田志門氏だ。そこで太田氏は、クラウド型ネットワーク管理サービス「Nuclias Cloud」に対応する無線アクセスポイント「DBA-2520P」と、PoE+給電に対応するギガビットL2スイッチ「DBS-2000-28MP」を提案した。どういった経緯でD-Linkのソリューションが貴島中央病院で採用されることになったのか、太田氏に伺った。
「杉原様がWi-Fi導入に対して希望されていた条件は“価格優位性の高さ”と“クラウド管理対応”の2つだったんです。その条件に合う機器を複数提案していた中で、価格をはじめとする導入のしやすさから、D-Linkに軍配が上がりました。同じメーカーの無線アクセスポイントとスイッチを使っていることもあり管理性も良く、安定した通信が実現できています。運用を開始した2022年7月から、一度もトラブルは起こっていません」
登録機器の設定変更および監視をリモートで行える、Nuclias Cloudの日本語対応Webダッシュボード。その操作性に関して、「とにかく操作画面が見やすい」と太田氏は高く評価する。
「説明書を見ることなく、直感的に目的の項目にたどり着けます。操作画面の分かりやすさは、導入後も保守をする立場からすると素晴らしい要素。安心感があります。導入後にもさまざまな要望をいただくことがあるのですが、そういった場合でもすぐに対応できそうです。Nuclias Cloudを提案して本当によかったと感じています」
ICT活用で情報伝達が確実かつ快適に
院内のeラーニング受講も実現した
通信経路としては、インターネットに接続するルータから、メインスイッチに接続され、そこから各フロアのMDF室に設置されたPoEスイッチDBS-2000-28MPへと分岐している。そして各フロアのDBS-2000-28MPには、複数台の無線アクセスポイントDBA-2520Pが収容され、本院の従業員が業務用Wi-Fiとして使用しているという構成だ。まずは、NASの共有フォルダを使った業務に慣れてもらっているそうだ。院内のICT化によって得られた恩恵を、総務課で実務を行う堂山響氏から聞くことができた。
「総務課のパソコンは随時使えるようになり、我々の仕事が止まることがなくなりました。また、FAXの共有もメールでできるようになって、情報伝達が確実かつ適快になったんです。他部署からもWi-Fi導入は好評で、先生方からは“印刷が無線でできてすごく便利”と反響がありました。看護師からは、eラーニングを受講できるゲストWi-Fiが喜ばれています。自分のスマートフォンのギガを使ったり、家のWi-Fiで受講する必要が無くなったからです」
順調に院内で浸透している、Wi-Fiを利用した業務体制。杉原氏が、今後の展望を話してくれた。
「まだ改革の道半ばです。電子カルテを入れたいですね。勤怠管理や給与計算などのIT化とグループウェアの運用も実現したいですし、ニーズがあれば病室Wi-Fiも提供したいと思っています」
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